中年男性が女子小中学生に声をかけても許される時代があった!?「声かけ写真展」に行ってみた感想

 

 はい、というわけでね!今日は声かけ写真展に行ってきた訳なんですけれども……っと自然にこのまま続けようと思いましたが、今このブログを読んでる人は「は?声かけ写真って何?声かけ事案なら知ってるんだけど」って思う人が多数だと思います。なのでこの説明から始めます。

 

■声かけ写真とは?

 まだ大らかだった30年前に、カメラマンが被写体である女子小中学生に了解を得て撮影した写真のことで、子供に道を尋ねたりあいさつしただけで事案になりかねない現代では消え失せてしまった古代のロストテクノロジーのことです。

 

 そして今回、その大らかだった時代を真空パックした少女写真の展示があるということで知り合いに誘われた僕は「へぇ…おもしろそうじゃないの」と快諾して同行したのでした。

 

 最寄り駅で待ち合わせて合流した後、同行者が急に「ラーメンが…ラーメンが食べたい…!」と言い出して面倒だったので「今“円”を使って周囲のラーメン屋を調べてみたがダメ…!奴ら“絶”が上手すぎる…。かなりの使い手に違いない」と適当にあしらって写真展が開催される場所までたどり着きました。

 

■ちょっと驚きの場所で行われる写真展

 実際に開催場所まで行ってみるとそこはどう見ても現役で稼働してるタイプの学校。グラウンドで遊んでいる生徒らしき人もチラホラ見えます。え…?「こんな場所でロリコンのズリネタを陳列してるのかよ!」「こんな場所で良識派に誤解されかねない少女写真を展示しているのか!」とびっくりしてしまいました。

 

 まぁ実際に展示が行われているのは今は廃校になった中学校で、隣にある小学校を見て現役で稼働していると思ってしまった訳ですね。でもこの時点で「攻めるな~」と思ってしまいました。

 

 そしていざ写真展の会場に入ると、料金を支払う代わりに一冊のパンフレットを渡されます。

 

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う~ん、サブカルの香り漂う表紙です。でも今やカジュアル化してしまったヴィレヴァンに置いてあるというよりもタコシェなんかに置いてあるミニコミ的な佇まい。ほのかにヘンリー・ダーガーなんかのアウトサイダーアートのエッセンスも感じ取れます。

 

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

 

 

 ■これが声かけ写真展だッ!

 恐る恐る展示場となった廃校の一室を見渡すとかなりの量の少女写真、少女写真、少女写真。その一部を紹介しますね。 

 

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 なお三枚目の最後の写真は撮影者のプロフィールで、「私が心を込めて育てました!」な農家を思わせる「私が心を込めて撮りました!」的な顔写真と「レンズを通して彼女の目と私の目が合っている。片思いの異性に告白している瞬間そのものだった」とやけにエモいテキストがあるせいで、「あぁ…この人が少女に声をかけて仲良くなってこういう写真を了解を得て撮ったんだな…」とストーリー性が高まる仕掛けになっています。

 

■撮影 OK/NG のギミック

 なお、バンバン写真を貼りまくってますがこの廃校の教室内ではバンバン撮影OK。しかし窓の外の現役稼働中の小学校のグラウンドが入るような写真を撮影してはいけません。初めは謎だったんですが、しばらくしてようやく

 

展示が行われる廃校の中=「声かけ写真も撮れた、失われた大らかな時代」

外の実際の小学校=「声をかけると事案になる今の時代」

 

というメタファーを込めた皮肉だということに気付きました。

 

■僕が最高だと思った写真TOP2

 まずはコレ

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 白黒なのがノスタルジーをそそる上に裸足なのが少女って感じで良いです。脇に脱ぎ捨てた靴も風情があってナイス。なによりしれっと手に持ってるタコハイ。これってジュースでもなんでもないれっきとしたお酒、ハイボールです。飲酒する女児ってどう考えてもアウトなんですが、当時の大らかな空気がなぜか許したんでしょう。

 

次がコレです。

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  また白黒ですが、やっぱりバイクと女の子の組み合わせは良いですね!オタクにとっては鬼に金棒のような黄金コンビネーション。ところで、この少女が寄りかかってるスクーター、よく見るとスズキのスクーターです。

 

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声かけ写真を撮らせてくれた少女ももしかしたら成長して『ばくおん!!』の鈴乃木凜のように、自分が大好きなメーカー以外を蛇蝎の如く忌み嫌い、頑として他者の意見を聞き入れないアスペバイク狂信者になってしまったのかもしれません。 

 

SNS時代だからこそ分かる少女写真の良さ

 現代は総SNS時代、InstagramTumblrのダッシュボード、Twitterのタイムラインに情報のわんこそばかよ!と突っ込みを入れずにはいられない位、濁流のように写真が流れ込んでくるのが当たり前の時代です。

 

 そしてその写真の内容も、「最高の仲間たち!」と言わんばかりのルフィ的センスのBBQ写真や、これまた陰キャラをみんなでハブって手に入れた絆をアピールするピースで作った輪っかの写真、「私、オシャレ/サブカルに見られたいんです!」という自意識がバキバキに漂うトイカメラっぽく加工した空の写真。「はぁ…わたしブスすぎ…」とコメントが付けられた、囲いからの「そんなことないよ!」という返事を熱帯雨林の食虫植物のように待っている自撮り。

 

 そんな不純な人間の感情や意識が一切感じられずカメラマンと被写体の関係が一瞬だけ切り取られたような今回の写真には、思わず「ふん…悪くないわね…」一昔前のツンデレヒロインのような台詞を呟いてしまいました。

 

 

■おわりに

 今は失われてしまった大らかな時代を象徴する声かけ写真を展示するという企画でしたが、個人的に年々インターネットが過剰に良識のある人や過剰に正義を行う人のおかげでどんどん住みにくくなっているという実感があったので、他人事とは思えずに「今のネットの遊び場も声かけ写真のように無くなってしまうのかなぁ…」としんみりしてしまいました。

 僕としては鬼が出るか蛇が出るか分からない、闇鍋のような文化や面白いことができる場所が大好きなので、なんとか自分ができる範囲でこういった流れに一石を投じられればいいのになぁ…、と思いつつこれからもブログを書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

■おまけ

 なお、撮影者の一部がロリ雑誌『アリスクラブ』と深い関わりがあったりパンフレットの寄稿者の中に90年代に一世を風靡したロリエロ漫画作家がいたことはナイショですよ。今は大らかな時代ではないですからね。あとこのイベントの開催は5/8までだったので、行きたい人は第二回の開催を祈りましょう。